honelog

honelog

行動するもなかなか身につかない人の備忘録

LEDを用いた回路作成のための基礎知識|電圧の計算方法とパーツの選び方

LEDを光らせる回路を作る機会があったので、本記事では必要な知識・材料をまとめてみます。電子工作経験ゼロの素人が、作った記事であることをご留意ください。

目指すのはこんな感じの単純な直列回路です。

 

f:id:honelog:20190622141154p:plain



 

オームの法則

 これから作ろうとしている電子回路の、各部品に流れる電流と電圧の大きさを全て把握する必要があります。そのために用いるのがオームの法則オームの法則は電気回路の2点間の電位差が、その2点間に流れる電流に比例することを表したものです (wikipeida)。この法則を用いて、上の図における抵抗とLEDにかかる電圧と電流の大きさを求めていきましょう。さてここで、困るのがどんな風にオームの法則を使っていくのかです。テスト問題と異なり電源、抵抗、LEDと何一つ決まった値が与えられていません。そこでまずはこの回路の要であるLEDに注目してみます。

 

 

オームの法則におけるLED

 LEDは電気エネルギーを光エネルギーに変換させる素子であり、LEDごとに光るために必要な電圧の大きさが決まっています。この電圧を順方向降下電圧(forward voltage, 以下Vf)とよび、LEDの型番を入力すれば簡単に調べることができます。 これでLEDにかかる電圧がVfとして定めることができました。次にこの電圧の源となる電源を決定しましょう。

f:id:honelog:20190622142747p:plain


 

 

電源を選ぶ

 ここで電源はDC電源ケーブルを用いてみます。これは一般的な電源プラグ差し込み口から、LEDに電源を供給することができ便利。もちろん必要電圧(Vf以上)さえ確保できれば電池を用いても問題はありません。出力電圧が異なる型がいくつか市販されているので、まずはVf以上の値を持つものという視点で選んでみましょう。小さすぎなければLEDを光らせることは可能です。またDC電源ケーブルの受け口となる端子も忘れずに用意すること。ここまでで電源の電圧とともに、オームの法則から抵抗にかかる電圧も決定されました。最後にこの抵抗の大きさを決定します。

 

 

 

 

抵抗の大きさを決める

 LEDに流す電流の大きさにも制限があり、大きすぎる電流はLEDを破壊します。メーカー推奨のLEDを光らせるための電流の大きさが支持されているため、これを回路全体に流れる電流の大きさと仮定しましょう。これでオームの法則より、必要な抵抗の大きさが R = V/I によって求まりました。 多くの場合きりの良い値にはならないので、一番近い値を持つものを、手持ちや購入サイトから決定しましょう。決めた値を元に、再び回路に流れる電流を計算し、LEDが耐久可能な電流の大きさを超えていないか確認します。また抵抗は耐久可能な電力としてワット数が指定されているため、抵抗で消費される電力が大きくなりすぎていないか、チェックが必要です。消費電力は W = I V で表されます。0.5ワット程度であれば、安価な金属皮膜抵抗を、数ワットを越えるようでしたセメント抵抗を用いると良いでしょう。

 

f:id:honelog:20190622143002p:plain

 

以上の手順に従い、各素子を選んだら後ははんだを用いてつなげていきましょう。

 

おまけ;LEDの選び方

 うまく回路を組めたとして、目的に適った明るさが得られるのか?が最も気になる点の1つでした。こればかりは実際に1つ作ってみて、自分の中に基準を設けていくしかないと思っています。同じ明るさの規格を複数個用意するか?ハイパワーLEDを用意するか?・・と一人で悩むより、できるだけ早くひとつ回路を作ってみることをおすすめします。

もしくはハイパワーと可変電源 (or抵抗) を組み合わせるという方法もあります。現在は明るさに加え、青、緑、赤、赤外色、白色と色も様々。さらに各色の中でも細かな波長の長さが異なる商品も用意されています(平均的な赤色650nmに対し、長めな深赤色720nmなど)。トライアンドエラーで自分にあったLEDをみつけていきましょう。